参禅の感想-1

 

Nさん 女性 30歳 岡山県在住 公務員
坐禅体験
 昨年の11月、かねてから訪れたいと思っていた芦生の森に、友人が行くと聞き、願ってもない良い機会なので、同行させてもらうことにしました。
 友人は、坐禅をするために1週間程度滞在する予定で、NPOの活動で琵琶湖のヨシの復元のために使う、柴束を作る作業もするとのこと。また、その禅堂の老師が、大変山に詳しい方で、山仕事のプロであるとともに森林の生態や、芦生の森の文化や歴史にも詳しく、森の案内もされているとのこと。摂心が始まる前に、老師の時間があえば芦生の森を案内していただけるかもしれないということで、最初は、芦生の森に惹かれて禅堂を訪れました。
 お言葉に甘えて禅堂に2泊させていただき、老師に芦生の森を案内していただきました。芦生の森は思っていたとおり素晴らしかったのですが、それにも増して、禅堂の環境と老師ご本人の人柄や思想、森林についての深い知識に感激しました。大学で森林を専門に勉強して、現在も森林に関わる仕事をしている私は、いったい今まで何を学んできたのだろうと、反省してしまいました。
 これまで、特に坐禅に関心があったわけではない私が坐禅に興味を持ったのは、その友人から、坐禅中に「自分の内側でセミが鳴いてる」ように感じたという体験について聞き、自然とそんな深いつながりを感じることができるのかと、びっくりしたことが最初のきっかけでした。
 興味を持ってからも、坐禅をしたいという気持ちはわいてこなかったのですが、ここ数年、健康なのに体が何か気持ち悪く、少し心身のバランスが崩れていたことと、3月に30歳の節目を迎えたこともあり、このままではいけないと漠然と感じていたときに、GWに接心があると友人から連絡をもらいました。直感的にこれだ!と思い、仕事も休む段取りをつけ、坐禅についての予備知識のほとんどないまま、1週間の接心に、飛び込みました。
 作法など、最初は老師から教わったり、見よう見まねで、戸惑いましたが、不安はありませんでした。ひたすら老師の言葉を守るよう心がけ、理解できるよう努力しました。最初の4日間はとにかく足が痛くて、よく座れませんでしたが、5日目の早朝には、胸の底から喜びがわき上がってきて、目に映るものがすべてのものがキラキラと鮮明に見えだしました。「真の自己」に出会えたかどうかはわかりませんが、旅をしたり、本を読んだり、映画を見たりしたのではとうてい得られない、今まで味わったことのない感動でした。
 接心のあと、日常生活に戻りましたが、呼吸に意識を傾けることで、心が乱れたり、不安を感じたりすることを軽減できるようになったり、食事の大切さを意識するようになりました。
 初めての接心でしたが、とても大切なものを得られた気がします。ただ、まだまだほんの入り口で、自然との深いつながりを感じられるまでは至っていないし、自分の中で整理できていないことが多いので、出来るだけ時間をつくって参禅したいと思います。

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