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2011年1月

学道用心集-1

(一)菩提心を起すべき事 右について。菩提心は、名は多くありますが、ただ一つの心です。 竜樹祖師は、「ただ世間のものごとが生滅してとどまることのない無常ということを観察する心もまた菩提心と名づける」と言っておられます。ということであってみると、さしあたり、この世間の無常を観察する心が、菩提心ということになりましょうか。 まことに、世間の無常(特に死)を観察する時は、吾我というものに執着する心は起りません。名誉、利益を追い求める気持ちも起りません。ただ、時日がたいへん速やかに過ぎ去るのを恐怖るばかりです。 ですから、仏道を修行するには、頭髪に火がついたのを救いのけるように、一刻の猶予もありません […]

参禅の感想-1

  Nさん 女性 30歳 岡山県在住 公務員 坐禅体験  昨年の11月、かねてから訪れたいと思っていた芦生の森に、友人が行くと聞き、願ってもない良い機会なので、同行させてもらうことにしました。  友人は、坐禅をするために1週間程度滞在する予定で、NPOの活動で琵琶湖のヨシの復元のために使う、柴束を作る作業もするとのこと。また、その禅堂の老師が、大変山に詳しい方で、山仕事のプロであるとともに森林の生態や、芦生の森の文化や歴史にも詳しく、森の案内もされているとのこと。摂心が始まる前に、老師の時間があえば芦生の森を案内していただけるかもしれないということで、最初は、芦生の森に惹かれて禅堂を […]

普勧坐禅儀-1

普勧坐禅儀 訓読文 原(たず)ぬるに、夫(そ)れ道本円通(どうもとえんづう)、争(いか)でか修証(しゅしょう)を仮(か)らん。 宗乗(しゅうじょう)自在、何ぞ功夫(くふう)を費(ついや)さん。 況んや全体逈(はる)かに塵埃(じんない)を出(い)づ、孰(たれ)か払拭(ほっしき)の手段を信ぜん。 大都(おおよそ)当処(とうじょ)を離れず、豈に修行の脚頭(きゃくとう)を用ふる者ならんや。 然(しか)れども、毫釐(ごうり)も差(しゃ)有れば、天地懸(はるか)に隔り、違順(いじゅん)纔(わず)かに起れば、紛然として心(しん)を(の)失す。 直饒(たとい)、会(え)に誇り、悟(ご)に豊かに、瞥地(べつち) […]

ある女性参禅者の初関透過

老師へ 合掌  おはようございます。  「秋分大摂心」も今日で最終日ですね。  先に帰りましたが、皆さんと一緒に坐っているつもりで、この3日間を過ごしていました。  今朝、暁天坐を終えて、しばらくして日課となっている、飼い猫を階段で遊ばせるために玄関を開けて、外に出ました。(家は団地の5階なので、階段の踊り場からは周辺がよく見渡せます) 家の周りは、T市の外れのためか、変電所や、ゴミ焼却場がすぐ近くにあります。変電所に近いため、周りは鉄塔だらけ。  空はいつも沢山の鉄塔と電線に遮られています。 今までは、それが嫌で嫌でたまらなかったのですが、今朝、夜明け前の澄み切った空の中の鉄塔を見たとき、な […]

「涅槃会大摂心」について

「涅槃会大摂心」 2月7日(月)から13日(日)正午まで(注意:この日付は2011年のものです)。 この摂心会も「灌仏会大摂心」「成道会大摂心」とともに、三仏忌の一つとして大切な摂心です。 例年ですが、この時期は参禅者も少なく、雪に囲まれた深い静寂の中、充実した摂心なります。 この摂心だけは、新暦の2月という一年でいちばん寒さが厳しく、雪に埋もれた中での摂心となります。 最低限の暖房は致しますが、参禅を予定されている方は、なによりも寒さに慣れておいて下さい。 こちらで坐禅用の毛布やお休みになる際の湯たんぽなどは用意しますが、暖かい下着、懐炉など準備をして下さい。 また、雪作務がありますので、お […]

神戸「楽の森」禅フォーラムのご案内

神戸「楽の森」禅フォーラムのご案内 2011年2月から、毎週土曜日、「楽の森」で禅フォーラムが始まることになりました。 第1回目となる2月5日には、滋賀県朽木村の朽木學道舎から飯高転石老師が来て下さいます。 当日は、15時10分受付開始、15時半から老師のお話があります。(詳細は下記、※参加要予約) 参加費は3,000円です。 (茶礼のお菓子と懇親会費を含む) お問合せ、お申込みは「楽の森」078-576-3693 http://rakunomori.comまで。 正しい坐禅を伝えて頂けるこの機会に、 どうぞご参加下さい。 ≪2月5日の予定≫ 15:10 開場、受付 15:30 老師のお話 1 […]

参玄記

*参禅者の参考に期するために、これから自らの参禅記を書く予定ですが、以下の文章の内容がその前半にあたります。以下、参考までに。 「名前のない新聞」というミニコミに掲載されたインタビュー 今年の山水人の祭りで「コミューン座談会」や「ナナオをしのぶ座談会」に出て頂いた飯高さんは、山水人の隣の谷に30年ほど前から住んでいる方で、山や自然に詳しく、山水人でも原生林をトレッキングする案内役にもなっていた。 また一方、若いころからの人間とは何かという問いを究めるため長年禅の修行をし、師から印可を受け、今は無宗派で出家在家に拘わらない自分の禅堂を主宰している人だ。 座談会での話がとてもおもしろかったので、も […]

施設の概要

施設の概要 中心施設である草堂は、明治30年に建てられた伝統的な茅葺き民家を創造的に改築し、禪堂として再生したもの。豪雪によって曲げられた天然杉の太い梁と、檜の五寸柱に支えられた合掌構造の屋根を持つ三層の建物です。 禪堂部分はおよそ32畳の板張り。大きな囲炉裏、高い天井には龍のような梁が交錯し、土壁と無双窓に囲まれた落ち着いた空間です。 草堂の北側と東側の川に面して菜園があり、裏の山側には小さな庫裡、風呂、雪隠があります。 裏の山すそに沿って小川と小道があり、カタクリやヒメザゼンソウ群落のある水源の谷へとつづきます。 現在新禅堂の建設準備中。朽木学道舎は学道舎の趣旨と活動を理解し支援してくださ […]

學道舎への交通案内

朽木學道舎 滋賀県高島市朽木小入谷263,TEL/FAX0740-38-5173 ≪京都から約2時間半の深山の禅堂です JR湖西線・安曇川あどがわ駅からバスを1回乗り継ぎ小入谷(おにゅうだに)バス停下車で徒歩2分≫ もう一つの経路や車での行き方詳細は下記 學道舎への交通 朽木學道舎:高島市朽木小入谷263 TEL/FAX0740-38-5173 JR湖西線安曇川あどがわ駅下車。江若バス「朽木くつき学校前行き」に乗り、「朽木学校前」下車。(バス停は屋根トイレつき。ここのすぐ横にローソン一軒あり) 学校前で高島市営「針畑線 生杉おいすぎ行き」に乗り換え「小入谷おにゅうだに」下車。時刻表は下に書きま […]

學道舎の位置と環境

琵琶湖に流入する安曇川の支流、針畑川の源流に位置し、日本海と太平洋の分水嶺にそびえる百里ヶ岳の南西の小さな谷間にあります。(滋賀、福井、京都の三府県の境に近い滋賀県西北部) 標高500メートル近い山間部のため、冬季には2メートルもの積雪があり、典型的な雪国です。気候は暖温帯から冷温帯への移行帯に 属し、そのため付近はブナやミズナラ、トチノキ、アシュウスギなどからなる豊かな森林地帯です。 ツキノワグマ、カモシカ、ニホンジカ、キツネ、テンなどの大型ほ乳類。鳥類ではオシドリ、ヤマセミ、カワガラスなどの渓流の鳥アオ ゲラ、コゲラ、ヤマガラなどの森林の鳥が生息し、夏にはカッコー、ホトトギス、ヨタカなどが […]

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